夏も冬もフル稼働するエアコンは、家庭の電気代のなかでも大きな割合を占める家電です。「毎月の電気代が高いな」と感じているなら、設定温度や使い方をちょっと見直すだけで、かなりの節約効果が期待できます。環境省の調査によると、冷房時の設定温度を1℃高くすると消費電力を約13%カットできるとされており、年間に換算すると約940円の節約になります。この記事では、エアコンの電気代を賢く節約するための設定温度の目安や、すぐに実践できるテクニックを詳しく紹介していきます。

エアコンの電気代はどれくらいかかる?
まず、エアコンが家庭の電気代にどの程度影響しているのかを把握しておきましょう。資源エネルギー庁の調査によると、夏場の家庭の電力消費のうちエアコンが占める割合は約3割にもなります。冬場も暖房として使う家庭では、年間を通じてエアコンが電気代の主役と言えます。
冷房・暖房の1時間あたりの電気代目安
エアコンの電気代は機種や部屋の広さ、設定温度によって変動しますが、一般的な目安は以下の通りです。
- 冷房(6〜8畳用):1時間あたり約3〜15円
- 冷房(14畳用):1時間あたり約5〜40円
- 暖房(6〜8畳用):1時間あたり約3〜40円
- 暖房(14畳用):1時間あたり約5〜60円
暖房のほうが冷房より電気代が高くなりやすいのは、外気温と設定温度の差が大きくなるためです。特に冬場の暖房費を抑えることが年間の電気代節約に直結します。
節約に効く!設定温度の目安
環境省が推奨するエアコンの設定温度は、冷房時は28℃、暖房時は20℃です。ただし、これは「室温」の目安であり、エアコンの設定温度そのものではない点に注意が必要です。
冷房の設定温度|28℃にこだわらなくてもOK
「28℃設定」はあくまで室温の目安であり、部屋の断熱性能や日当たりによっては、エアコンの設定を26〜27℃にしないと室温28℃にならないケースもあります。大事なのは体感で「ちょっと暑いけど過ごせるかな」くらいの温度を見つけることです。暑さを我慢しすぎて熱中症になっては本末転倒なので、体調と相談しながら調整しましょう。
暖房の設定温度|20℃で足りないときの工夫
暖房20℃設定だと肌寒いと感じる方もいるかもしれません。そんなときは設定温度を上げるのではなく、厚着をする、ひざ掛けを使う、電気毛布を併用するなどの工夫で体感温度を上げるのが節約のコツです。電気毛布は1時間あたり約1円前後と非常に経済的な暖房アイテムです。
設定温度の目安
- 冷房:26〜28℃(室温28℃が目安)
- 暖房:18〜20℃(室温20℃が目安)
- 設定温度を1℃調整すると約13%の節電効果
すぐ実践できるエアコン節約テクニック8選
設定温度の調整以外にも、エアコンの電気代を抑えるテクニックはたくさんあります。どれも手軽に取り入れられるものばかりなので、できるところから試してみてください。
1. つけっぱなしのほうがお得なケースを知る
エアコンは起動時に大きな電力を消費します。そのため、30分〜1時間程度の外出であれば、つけっぱなしのほうが電気代が安くなることが多いです。ただし、半日以上の外出では電源を切ったほうが節約になります。
2. 自動運転モードを活用する
自動運転モードは、室温が設定温度に達するまでは強風で素早く冷やし(暖め)、到達後は弱風で維持するという効率的な運転を行います。手動で弱風に設定するよりも、自動運転に任せたほうが結果的に省エネになります。
3. サーキュレーターや扇風機を併用する
冷たい空気は下に、暖かい空気は上にたまる性質があります。サーキュレーターで空気を循環させれば、部屋全体の温度ムラが解消され、設定温度を1〜2℃ゆるめても快適に過ごせます。
4. フィルターをこまめに掃除する
フィルターにホコリが詰まると、エアコンの効率が落ちて余計な電力を消費します。2週間に1回を目安にフィルター掃除を行うだけで、約5〜10%の節電効果が見込めるとされています。
5. 室外機まわりの環境を整える
室外機に直射日光が当たると放熱効率が下がり、余計な電力を使います。日よけを設置したり、室外機の前にものを置かないようにしたりして、風通しのよい環境を確保することが大切です。
6. 窓からの熱を遮断する
遮熱カーテンやすだれ、断熱フィルムなどを活用して窓からの熱の出入りを減らすと、エアコンの負担が軽くなります。夏場の窓からの日射熱は、部屋が暑くなる大きな要因です。
7. タイマー機能を上手に使う
就寝時は入タイマーと切タイマーを組み合わせて、寝入りばなと起床前だけ稼働させるのが効率的です。夜通しつけっぱなしにするよりも電気代を抑えられます。
8. 省エネ性能の高い機種に買い替える
10年前のエアコンと最新モデルでは、省エネ性能に大きな差があります。古いエアコンを使い続けているなら、買い替えによって年間の電気代が数千円〜1万円以上安くなるケースもあります。

エアコンの電気代が高くなるNG行動
知らないうちにやってしまいがちなNG行動もチェックしておきましょう。
頻繁にオン・オフを繰り返す
エアコンは起動時にもっとも電力を消費します。暑くなったらつけて、涼しくなったら消して……を繰り返すと、そのたびに大きな電力がかかり、つけっぱなしより電気代が高くなることがあります。
風量を「弱」で固定する
「弱風のほうが電気を使わないはず」と思いがちですが、弱風固定だと室温が設定温度に到達するまでに時間がかかり、結果的に長時間コンプレッサーが稼働して電気代が増えることがあります。自動運転のほうが効率的です。
カーテンを開けっぱなしにする
特に夏場、窓のカーテンを開けたままだと日射熱が室内に入り込み、エアコンが余計に頑張る必要があります。日差しが強い時間帯は遮熱カーテンを閉めるだけで、冷房効率がアップします。
真夏の猛暑日や高齢者・乳幼児がいるご家庭では、電気代の節約よりも健康を優先してください。設定温度を上げすぎて室内で熱中症になるケースは珍しくありません。無理のない範囲で節電を心がけましょう。
エアコンの電気代節約に関するQ&A
Q. 除湿と冷房、どっちが電気代は安い?
除湿には「弱冷房除湿」と「再熱除湿」の2種類があります。弱冷房除湿は冷房より電気代が安くなることが多いですが、再熱除湿は冷房と同等かそれ以上の電気代がかかります。メーカーや機種によって異なるため、取扱説明書で確認するのがベストです。
Q. 送風運転は電気代がかからない?
送風運転はコンプレッサーを動かさないため、扇風機と同程度の電力(1時間あたり約0.5円)で済みます。冷房を切った後に30分ほど送風運転をすると、内部の湿気を飛ばしてカビ予防にもなるのでおすすめです。
Q. エアコンの電気代が急に高くなったのはなぜ?
考えられる原因は、フィルターの目詰まり、冷媒ガスの不足、室外機の周辺環境の悪化、経年劣化による効率低下などです。フィルター掃除で改善しない場合は、プロのクリーニングや修理を検討しましょう。
Q. エアコンの風量は「弱」より「自動」がいいの?
「弱」に設定すると一見省エネに見えますが、実際は室温が設定温度に達するまでに時間がかかり、コンプレッサーが長時間稼働して電力を消費します。自動運転は最初に強風で一気に冷やし(暖め)、その後は弱運転で維持するため、トータルの消費電力が少なくなります。メーカー各社も自動運転を推奨しています。
Q. エアコンの買い替えで電気代はどれくらい変わる?
10年前のモデルと最新モデルを比較すると、省エネ性能の向上により年間の電気代が5,000〜10,000円以上安くなるケースがあります。特に冷房・暖房ともに使用頻度が高い家庭ほど、買い替えによる節電効果が大きくなります。省エネ基準達成率が100%を超えるモデルを目安に選ぶと間違いありません。
Q. エアコンのドライ(除湿)モードは節電になる?
弱冷房除湿モードであれば、冷房モードよりも消費電力が低くなることがあります。ただし再熱除湿モードは室温を下げずに湿度だけ下げる仕組みのため、冷房と同等以上の電力を消費します。お使いのエアコンがどちらの方式かは、取扱説明書やメーカーサイトで確認してみてください。
エアコンの電気代は、設定温度や使い方だけでなく、契約している電力会社や料金プランによっても変わります。エネチェンジは電力・ガスの比較サイトで、使い方の工夫とあわせて契約先を見直すときの材料になります。削減額はご家庭ごとに異なるため、手元の検針票と照らし合わせながら、詳しい内容は公式サイトで確認してみてください。
まとめ
エアコンの電気代節約は、設定温度の調整とちょっとした使い方の工夫で実現できます。冷房時は26〜28℃、暖房時は18〜20℃を目安にしつつ、サーキュレーターの併用やフィルターの定期掃除など、できることから取り入れてみてください。年間で見ると数千円から1万円以上の差が出ることもあるため、コツコツ続けることが大切です。
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エアコンの掃除方法をもっと詳しく知りたい方は、エアコンの電気代を劇的に下げる節約術もチェックしてみてください。省エネ性能の高いエアコンへの買い替えを考えている方にはエアコンおすすめ特集が役立ちます。
Q. 室外機に日よけは効果ある?
室外機に直射日光が当たると放熱効率が落ち、余計な電力を使います。日よけパネルやすだれで日陰を作ると、冷房時の消費電力を約5〜10%カットできるとされています。ただし、室外機の吹き出し口をふさがないように注意してください。空気の流れを妨げると逆効果になります。
参考リンク:CDエナジーダイレクト|エアコンの電気代と節約のポイント、セレクトラ|夏の電気代節約方法
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