離れて暮らす高齢の親御さんのことが気になっている方は多いのではないでしょうか。「電話に出ないと心配になる」「急に体調を崩していないか不安」「一人暮らしの親が転倒していないか気になる」――こうした心配は、距離が離れれば離れるほど大きくなるものです。
近年、スマホひとつで離れた場所にいる家族の様子をリアルタイムに確認できる「見守りカメラ」が、高齢者の見守りツールとして注目を集めています。介護施設への入居までは必要ないけれど、自宅で暮らす親を安心して見守りたい――そんなニーズにぴったりのアイテムです。
この記事では、高齢者の見守りに適したカメラの選び方、おすすめのモデル、設置時の注意点まで詳しく解説します。大切な親御さんの暮らしを、テクノロジーの力でそっとサポートしましょう。
高齢者の見守りにカメラが選ばれる理由
高齢者の見守りサービスには様々な選択肢がありますが、その中でも見守りカメラが選ばれる理由はいくつかあります。
リアルタイムで様子を確認できる
見守りセンサーやGPS端末では「動きがあった・なかった」という情報しか得られません。一方、カメラなら映像でリアルタイムに様子を確認できるため、「元気そうにしている」「いつも通り過ごしている」という安心感が得られます。
異変にすぐ気づける
転倒や体調不良で動けなくなっている状態をいち早く発見できるのは、カメラならではの強みです。動体検知機能を活用すれば、一定時間動きがない場合に通知を受け取る設定も可能です。
双方向通話でコミュニケーション
マイクとスピーカーを搭載したモデルなら、映像を見ながら声をかけることができます。電話が苦手なお年寄りでも、カメラを通じて自然にコミュニケーションが取れるケースもあります。
見守りカメラのメリットまとめ
- 映像でリアルタイムに安否確認できる
- 転倒や異変をいち早く察知できる
- 双方向通話で離れていてもコミュニケーション可能
- 月額費用が安い(無料〜数百円程度のものも多い)
- 設置が簡単で工事不要

高齢者向け見守りカメラの選び方6つのポイント
1. 操作が簡単であること
高齢者のご家庭に設置する場合、カメラの操作は基本的に見守る側(子ども側)がスマホで行います。しかし、万が一Wi-Fiが切れた場合の再接続など、高齢者側でも最低限の操作ができるシンプルな設計のモデルを選ぶと安心です。
2. 暗闇でも見えるナイトビジョン
夜間のトイレ移動中の転倒は、高齢者に多い事故のひとつです。赤外線ナイトビジョン機能があれば、部屋の明かりを消した状態でも映像が確認できます。ナイトビジョンの有効距離は最低5m以上あるものを選びましょう。
3. 広角レンズで部屋全体をカバー
できるだけ少ない台数で広い範囲をカバーするには、画角の広いモデルがおすすめです。水平画角110度以上あれば、部屋の隅に設置するだけで部屋全体を見渡せます。パン・チルト機能(首振り機能)付きなら、スマホから遠隔操作でカメラの向きを変えられるため、死角をさらに減らせます。
4. 動体検知とアラート通知
24時間ずっと映像をチェックし続けるのは現実的ではありません。動体検知機能でスマホに通知が届く設定にしておけば、異変があったときだけ確認すれば済むため、見守る側の負担が大幅に軽減されます。
「一定時間動きがない場合に通知する」設定ができるモデルなら、転倒や体調不良で動けなくなっている状態に早く気づくことができます。
5. プライバシーへの配慮
見守りカメラを設置する際、高齢の親御さんが「監視されている」と感じてしまうとストレスになります。物理的にレンズをカバーできるプライバシーモード付きのモデルなら、「見てほしくない時は自分でカバーを閉じられる」という安心感を与えられます。
6. 録画機能と保存方法
異変が起きた際に映像を振り返れるよう、録画機能は必須です。microSDカードへのローカル保存なら月額費用がかかりません。クラウド保存は費用が発生しますが、SDカードの故障や紛失による映像消失のリスクがありません。
高齢者の見守りにおすすめのカメラモデル
パナソニック KX-HRC100
パナソニックの屋内カメラは、国内メーカーならではの安心感と使いやすさが魅力です。フルHD画質で広角撮影が可能。動作検知、音検知、温度センサーの3つの検知機能を搭載しており、異変を多角的にキャッチしてくれます。
温度センサーは特に高齢者の見守りで重宝する機能で、室温が設定範囲を超えた場合にスマホに通知が届きます。夏場の熱中症対策として非常に有効です。専用アプリ「ホームネットワーク」は日本語対応で操作がわかりやすく、家族間での映像共有も簡単です。
Tapo C210(TP-Link)
コスパ重視で選ぶなら、TP-LinkのTapo C210が候補に入ります。4,000円台という低価格ながら、2K画質・360度パン・チルト・ナイトビジョン・双方向通話とフル機能を搭載しています。
アプリの操作もシンプルで、映像の確認・通話・録画の再生までスマホひとつで完結します。microSDカード(最大512GB対応)に保存でき、クラウド保存のオプションも用意されています。
SwitchBot 見守りカメラ 3MP
SwitchBotの見守りカメラは、プライバシーモード搭載が特徴です。アプリからワンタップでレンズを物理的に隠すことができるため、高齢の親御さんにも「見られたくない時は自分でオフにできる」と説明しやすいのがメリットです。
3MP(2048×1536)の高解像度映像で、人物の表情や室内の様子が鮮明に確認できます。SwitchBotの温湿度計と連携すれば、室温・湿度もスマホから遠隔監視でき、熱中症や低体温のリスク管理にも役立ちます。

見守りカメラの設置場所と注意点
リビングが基本の設置場所
高齢者が最も長い時間を過ごすリビングに設置するのが基本です。テレビの近くやリビングテーブルが見渡せる位置に設置すれば、日中の活動状況を確認できます。棚の上や壁掛けで、目線よりやや高い位置に設置すると、部屋全体を俯瞰的に見渡せます。
廊下やトイレ前も検討
夜間のトイレ移動中の転倒事故を防ぐため、廊下やトイレの前にもカメラを設置するケースがあります。ただし、プライバシーに十分配慮し、トイレや浴室の内部が映らないよう撮影範囲を調整してください。
親御さんへの丁寧な説明が必須
見守りカメラの設置を拒否される高齢者は少なくありません。「子どもたちが安心するため」「何かあったときにすぐ助けに行けるようにするため」という目的を丁寧に伝え、強制ではなく合意のうえで導入することが大切です。
見守りカメラは親御さんの同意なく設置するのは倫理的に問題があります。必ず本人の了承を得てから設置してください。また、カメラの映像は第三者に見せたり、SNSにアップロードしたりしないようにしましょう。映像データの管理は見守る側の責任です。
見守りカメラ以外の見守りサービスとの比較
高齢者の見守りには、カメラ以外にもさまざまなサービスがあります。それぞれの特徴を理解して、状況に応じて組み合わせるのが理想的です。
見守りセンサー型
冷蔵庫のドアやトイレのドアにセンサーを取り付け、一定時間開閉がない場合に通知するタイプです。カメラほどの情報量はありませんが、プライバシーへの抵抗が少ないのがメリットです。
見守り電球・コンセント型
電球やコンセントにセンサーが内蔵されており、電力使用状況から生活リズムを把握するタイプです。東京電力の「遠くても安心プラン」などが知られています。カメラが苦手な親御さんへの導入ハードルが低いのが特徴です。
自治体の見守りサービス
地域包括支援センターや民生委員による定期訪問、配食サービスを兼ねた安否確認など、自治体が提供する見守りサービスも活用できます。厚生労働省の地域包括ケアシステムのページでは、各地域の支援体制について情報が公開されています。
また、介護サービス情報公表システムでは、地域ごとの介護サービスを検索できます。見守りカメラとこれらのサービスを組み合わせることで、より安心な見守り体制を構築できます。
離れて暮らす親御さんの見守りでは、カメラ以外に、センサーの信号で異変を知らせる仕組みを選ぶ方法もあります。セコムのホームセキュリティには、離れて暮らす親や一人暮らしの親を対象にした見守りプランがあり、公式サイトで内容を確認できます。親御さんの気持ちを聞いたうえで、無理のない方法を探す材料にしてみてください。



見守りカメラのWi-Fi環境を整えるポイント
見守りカメラを安定して使うには、設置先のWi-Fi環境が重要です。高齢者のご家庭ではWi-Fi環境が整っていないケースもあるため、事前に確認しておきましょう。
光回線+Wi-Fiルーターの組み合わせが理想ですが、インターネット回線がない場合は、工事不要のホームルーター(ドコモ home 5GやSoftBank Airなど)を導入する方法もあります。
ルーターの設置場所はカメラの近くが望ましいですが、離れている場合はWi-Fi中継器を使って電波を補強しましょう。映像が途切れるストレスは見守る側にも見守られる側にもよくありません。
総務省の情報セキュリティ対策サイト(www.soumu.go.jp)では、Wi-Fiの安全な使い方について解説されています。パスワードの設定やファームウェアの更新など、基本的なセキュリティ対策は忘れずに行いましょう。
よくある質問(Q&A)
Q. 見守りカメラは月額費用がかかりますか?
A. カメラ本体の購入費用のみで、月額費用がかからないモデルが多数あります。microSDカードに録画を保存するタイプなら、ランニングコストはほぼゼロです。クラウド保存を利用する場合のみ、月額300〜500円程度の費用が発生します。
Q. 親がカメラを嫌がった場合はどうすればよいですか?
A. まずは見守りセンサーやスマートプラグなど、カメラほどプライバシーに踏み込まないツールから始めるのがおすすめです。プライバシーモード(レンズカバー)付きのカメラを選び、「自分でオフにできる」ことを伝えると受け入れてもらいやすくなります。
Q. 複数の家族で映像を共有できますか?
A. はい、ほとんどの見守りカメラアプリは家族共有機能に対応しています。兄弟姉妹など複数人でアカウントを共有し、全員がスマホから映像を確認することが可能です。見守りの負担を分散できるため、積極的に活用しましょう。
Q. 停電時はカメラはどうなりますか?
A. ほとんどの屋内カメラはコンセント給電のため、停電時は動作を停止します。停電に備えたい場合は、UPS(無停電電源装置)を接続するか、バッテリー内蔵のモデルを選ぶ方法があります。ルーターも同時に停電で落ちるため、ネット回線側の対策も必要です。
Q. 見守りカメラは介護保険の対象になりますか?
A. 現時点では、一般的な見守りカメラは介護保険の給付対象にはなっていません。ただし、自治体によっては独自の補助金制度を設けているケースがあります。お住まいの地域包括支援センターに問い合わせてみることをおすすめします。


家電は買うと金額がかかり、使う期間が短いと処分の手間も出てきます。買う前に借りて確かめたい、短い期間だけ使いたいという場合は、かして!どっとこむのように家電や家具を借りる選択肢もあります。1品・30日から借りられると公式サイトに案内されています。料金や条件は公式サイトで確認できます。





