電気圧力鍋を買ったものの、「カレーと肉じゃがくらいしか作っていない」という方は意外と多いものです。せっかくの便利家電なのに、レパートリーが広がらないともったいないですよね。
電気圧力鍋の魅力は、なんといっても材料を入れてボタンを押すだけの「ほったらかし調理」にあります。火加減を気にする必要がなく、調理中に他のことができるので、忙しい毎日の強い味方です。しかも、圧力をかけることで通常の鍋では時間がかかる煮込み料理も短時間で仕上がります。
この記事では、電気圧力鍋で作れる人気レシピをジャンル別に紹介します。定番の和食からおもてなし料理、デザートまで幅広くカバーしているので、今日の献立のヒントにしてみてください。
電気圧力鍋がほったらかし調理に強い理由
ガスコンロで使う普通の圧力鍋は、火加減の調整やタイミングの見極めが必要です。一方、電気圧力鍋は温度・圧力・時間のすべてを自動で制御してくれます。材料と調味料を入れたらフタを閉めてスタートボタンを押すだけ。あとは完成を待つだけです。
調理中に火事の心配がないのも大きなメリットです。キッチンから離れて子どもの面倒を見たり、洗濯物を干したり、自由に時間を使えます。共働き家庭や小さなお子さんがいるご家庭では、この「手が離れる時間」が本当に貴重です。

定番の煮込み料理レシピ
とろとろ豚の角煮
電気圧力鍋の実力が最もわかるのが豚の角煮です。通常なら2〜3時間かかる煮込み時間が、加圧わずか30〜40分で箸で切れるほどのとろとろ食感に仕上がります。
豚バラブロック(500g)を大きめに切り、ネギの青い部分・生姜のスライスと一緒に下茹でします。下茹で後に脂を洗い流してから、醤油・酒・みりん・砂糖・水で味付け。あとは電気圧力鍋にセットして加圧するだけです。
コツは下茹でを省かないこと。下茹でをすることで余分な脂が落ち、臭みのない上品な味わいになります。
ビーフシチュー
レストランのような本格ビーフシチューも、電気圧力鍋なら簡単です。牛すね肉やカレー用の牛肉を使っても、加圧20〜30分で驚くほど柔らかくなります。
野菜(玉ねぎ・にんじん・じゃがいも)と牛肉を内鍋に入れ、デミグラスソース缶と赤ワイン、水を加えてスタート。仕上げにバターをひとかけら加えると、コクがグッと増します。
手羽元の甘辛煮
鶏の手羽元は、電気圧力鍋との相性が抜群です。加圧15分で骨から身がホロッと外れる仕上がりに。醤油・みりん・酒・砂糖・酢の甘辛だれで煮込めば、お弁当のおかずにもぴったりの一品になります。お酢を入れることで肉がさらに柔らかくなり、さっぱりとした後味が楽しめます。
煮込み料理を上手に作るコツ
- 肉は大きめに切ると、柔らかくなっても崩れにくい
- じゃがいもは崩れやすいので、大きめのカットか後入れがおすすめ
- 調味料の水分量は、通常のレシピの7〜8割に減らすとちょうど良い濃さに
和食の定番レシピ
筑前煮
根菜がたっぷり入った筑前煮は、電気圧力鍋で作ると野菜の芯までしっかり味が染みた仕上がりになります。れんこん・ごぼう・にんじん・里芋・鶏もも肉・こんにゃく・干し椎茸をカットして、出汁・醤油・みりん・砂糖で味付け。加圧10分で完成です。
おでん
おでんは本来、弱火でコトコト長時間煮込む料理ですが、電気圧力鍋なら加圧15分で大根も卵もしっかり味が染みます。大根は面取りと十字の隠し包丁を入れておくと、短い加圧時間でも中心まで味が行き渡ります。こんにゃくやちくわなどの練り物は崩れやすいため、加圧後に追加して一緒に温める程度がベストです。
ぶり大根
冬の定番おかず・ぶり大根も、電気圧力鍋の得意分野です。ぶりの切り身に熱湯をかけて臭みを取り、大きめに切った大根と一緒に圧力調理。醤油・みりん・酒・砂糖・生姜で味付けすれば、加圧10分で料亭レベルのぶり大根が完成します。大根がスプーンで崩せるほど柔らかく仕上がるのは、電気圧力鍋ならではです。

ごはん・麺・パスタのレシピ
炊き込みごはん
電気圧力鍋は炊飯器代わりにも使えます。きのこの炊き込みごはんなら、お米2合に対して椎茸・しめじ・舞茸を加え、出汁・醤油・みりん・塩で味付けしてスタート。もちもちの食感は炊飯器以上ともいわれるほどで、おこわのような仕上がりになります。
本格リゾット
生米から作るリゾットも、電気圧力鍋なら加圧5分で完成。玉ねぎのみじん切りとお米をオリーブオイルで軽く炒めてから内鍋に移し、コンソメスープとチーズを加えて加圧するだけです。仕上げに粉チーズと黒こしょうをかければ、レストラン級の仕上がりになります。
ボロネーゼソース
合い挽き肉・玉ねぎ・にんじん・セロリをみじん切りにして、トマト缶・赤ワイン・コンソメと一緒に加圧15分。野菜の旨味がしっかり溶け込んだ濃厚なボロネーゼソースができあがります。大量に作って冷凍しておけば、パスタやドリアのソースとして活用できます。
スイーツ・デザートレシピ
プリン
電気圧力鍋の「低温調理」や「蒸し」モードを使えば、なめらかなプリンが作れます。卵・牛乳・砂糖のたった3つの材料で本格的な味が楽しめるのが魅力です。
耐熱容器にプリン液を注いでアルミホイルでフタをし、内鍋に水を入れて蒸気で加熱。約10分の加圧で、すが入らないなめらかプリンが完成します。カラメルソースを事前に容器の底に入れておけば、お店のようなプリンに仕上がります。
チーズケーキ
クリームチーズ・卵・砂糖・小麦粉を混ぜた生地を型に入れ、蒸し調理で加圧。オーブンで焼くチーズケーキとは一味違う、しっとりとした蒸しチーズケーキに仕上がります。粗熱を取ってから冷蔵庫で冷やすと、さらになめらかな食感になります。
スイーツを作る際は、内鍋に直接生地を入れるのではなく、必ず耐熱容器に入れてから調理してください。また、砂糖やバターが焦げ付く原因になるため、内鍋の底にはクッキングシートを敷くか、蒸し台を使用するのがおすすめです。
電気圧力鍋で失敗しないためのコツ
水分量は少なめに
電気圧力鍋は密閉状態で加熱するため、食材からの水分が蒸発しにくい構造です。通常のレシピ通りの水分量だと仕上がりがシャバシャバになりがちなので、水分量はレシピの7〜8割に抑えるのが基本です。
食材の入れすぎに注意
内鍋には「最大容量ライン」が記されています。このラインを超えて食材を入れると、正常に加圧できなかったり、蒸気口から中身が噴き出すリスクがあります。食材と液体を合わせて、最大容量の2/3以下に収めるのが安全です。
圧力ピンの確認
調理前に毎回、圧力ピンやパッキンの状態を確認する習慣をつけましょう。パッキンが劣化していると蒸気が漏れて正常に加圧できません。パッキンは消耗品なので、年に1回程度の交換が推奨されています。
農林水産省の食育に関するページでは、家庭での料理の重要性や安全な調理方法について情報が掲載されています。電気圧力鍋を活用して、家庭料理のレパートリーを広げてみてはいかがでしょうか。

電気圧力鍋の活用で食費も節約できる
電気圧力鍋は時短だけでなく、食費の節約にも貢献します。
安い部位の肉が大変身:牛すね肉や鶏むね肉、豚バラのかたまりなど、グラム単価の安い肉でも電気圧力鍋で調理すれば驚くほど柔らかくなります。高い肉を買わなくても、十分においしい料理が作れます。
まとめ調理で時間とお金を節約:電気圧力鍋は大容量のモデルが多いため、カレーやスープを多めに作って冷凍保存するのに最適です。まとめ調理をすれば、外食やコンビニ弁当に頼る回数が減り、食費の削減にもつながります。
消費者庁の食品安全に関するページでは、家庭での食品保存や安全な調理について参考になる情報が掲載されています。
よくある質問(Q&A)
Q. 電気圧力鍋の「加圧時間」と「調理時間」は違うのですか?
A. はい、違います。「加圧時間」は圧力がかかっている時間だけを指します。実際の調理時間は「予熱(圧力が上がるまで)+加圧時間+減圧(圧力が下がるまで)」の合計です。加圧10分のレシピでも、トータルで30〜50分程度かかることが一般的です。
Q. 電気圧力鍋でカレーのルウはいつ入れますか?
A. カレーのルウは加圧後に入れます。ルウには油脂やとろみ成分が含まれており、加圧前に入れると蒸気口が詰まる原因になります。野菜と肉を加圧して柔らかくしてから、フタを開けてルウを溶かし、保温モードで混ぜながら溶かすのが正しい手順です。
Q. 冷凍肉をそのまま入れて調理できますか?
A. メーカーによって対応が異なりますが、多くの電気圧力鍋では冷凍肉をそのまま使用できます。ただし、冷凍のまま入れると加圧までの予熱時間が長くなります。薄切り肉は凍ったまま使いやすいですが、ブロック肉は解凍してから使った方が均一に火が通ります。
Q. 電気圧力鍋の電気代はどのくらいですか?
A. 一般的な電気圧力鍋の消費電力は約600〜800Wです。ただし、加圧中は保温状態で消費電力が下がるため、1回の調理にかかる電気代は約10〜20円程度。ガスコンロで長時間煮込むよりも、コストは安く済むケースが多いです。


